恋が怖いとかいう都市伝説

「前の彼女とのことが忘れられなくて」「前の恋がトラウマで今は恋愛とか考えられない」はいはい適当な女撒くための常套手段乙。
って思ってたんですよね。
最近になって思う。あるわこれ。適当な女撒くためとかじゃなくあるわこれ。
いやきっとすごく好きになればそんなこと気にならなくなるって点ではもしかすると適当な女を撒くための言葉なのかもしれないけれど、でも素敵だな、くらいは思っていたとしても劇的に恋に落ちない限りその〈トラウマ〉を超えることはできない。
その劇的な恋っていうのにどう落ちるかは知らないんだけどね。
スマホのカメラロールを見ていたら、元彼のラインのスクショやデートの時の写真が出てきた。その時々で楽しかったのだから、わざわざ写真や思い出は消さないというスタイルをとっている。だって別に嫌いで別れたわけじゃないし。
今は嫌いというよりどうでもいいって感じだ。少し前

こんな話もしたけど、それは彼氏にムカついているのではなく元彼になった後の態度にムカついているわけで、彼氏にムカついているのと話は別だ――とわたしは思うようにしている。
時間を無駄にした。なんであんなやつに。なんて思うのは世界一無駄な思考だしそう考えてイラついている時間のほうが無駄だ。楽しかった思い出はそれはそれでラップをして冷凍庫の片隅にとっておけばいい。
彼氏ができると完全に依存してしまうタイプの女であり、典型的なメンヘラだし、そもそも学生の頃はなぜかわからないほど精神が不安定だった。実家にいるストレスや終活、受験などのストレスで精神が崩壊していたのかもしれない。めちゃくちゃだった。
そんなめちゃくちゃなことを彼氏に愚痴ったり、メンタルが落ち込んでいることを持ち直す術が彼氏頼りだったのだ。今考えるととてつもなく気持ち悪いし、当時の彼には大変悪いことをしたなと思っている。
今は仕事もうまくいっていて、恋愛はないけれど友人関係も荒波立たず、家族とも程よい距離感で好き勝手に生きている。ストレスはほとんどない。
そんな中で恋愛をしてしまったらまたあの時のように不安定になって彼氏に寄りかかりっ放しになってしまうのではないかという不安がついて回る。それが何よりも怖い。
せっかく楽しくなりはじめた仕事にさえも支障をきたすのではないかと考えると、より一層恐怖が勝ってしまう。
きっと何も考えられないほどの恋に落ちればそんなことも関係なく突っ走れるのかもしれないけれど、そうなるのも嫌だ。理性的に恋に落ちたいのに、理性が働けば働くほど、恋が出来なくなる。